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ジャムジャム王国(仮)

気まぐれにつらつらと

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第1.5回秘封倶楽部活動

立秋も過ぎて暦の上では秋となりました。蝉の死骸も増えてきました。とはいってもまだまだ残暑厳しい時期が続きますね。


どうも、ジャムです。


夏の甲子園ですが、熊本代表の済々黌高校は昨日負けてしまいました。昔はとても大人に見えていた高校球児のみなさんですが、今でも十分大人に見えるのは私がまだまだ大人になりきれていないということでしょうか。大人ってなんでしょうね。


昨日、第1.5回秘封倶楽部に行ってまいりました。部長の菊壱様から千駄ヶ谷トンネルへの突撃の命を受けてのことでした。途中でおおあめ部員も加わり、最終的には風邪気味にもかかわらず菊壱部長も参加となりました。


千駄ヶ谷トンネルは東京都市部ではなかなかに有名な心霊スポットです。東京オリンピックに間に合わせるために作られたとかで、道路上にあったお寺の墓地の地下をぶち抜いて作られたトンネルです。


つまり文字通り多くの仏さんの真下を通るトンネルです。そんなトンネルですから様々な噂が立つのも無理からぬことでしょう。車を猛スピードで追いかけてくる老婆だったり、天井から霊がぶら下がっていたり、壁から歩行者を引き込もうとする手だったり。


千駄ヶ谷駅から歩いて10分程。訪れた時間は夜8時ごろでしたでしょうか。流石に真上のお寺と墓地には入ることはできませんでしたが、それでもトンネルに向かう途中で卒塔婆がちらほら。


秘封倶楽部 006


ザ・肝試しという雰囲気ですね。さらに住宅地にたたずむ小さな稲荷社もありました。


秘封倶楽部 014


トンネルを訪れる前にここでお参り。願うのはもちろん不老不死!


というわけでいよいよ噂の千駄ヶ谷トンネルとご対面です。


秘封倶楽部 018


見た目は普通の都会風トンネルです。長さも短く、トンネルに入る前から出口が見えます。周りが住宅やらお店やらで、交通量も多いのでホラー的な風情はあまり感じません。噂話を知らなければ、ここが心霊スポットだと気付かずに通り過ぎる人も多いでしょう。


秘封倶楽部 039 秘封倶楽部 020 秘封倶楽部 025



中も至って普通のトンネルです。以前は壁一面に落書きがあったそうですがそれも綺麗に消されていました。歩いて1,2分で出口に至ります。天井も所々修復の跡があるものの素敵なものは発見できず。


しかしトンネル中央に並ぶ柱が中々スタイリッシュでした。


秘封倶楽部 021


攻殻機動隊やマトリックスなどで銃撃戦が行われそうな雰囲気です。この辺りでおおあめ部員がテクい写真をたくさん撮っていらっしゃいました。飛び交う車のテールランプなどロックやテクノのCDジャケットに使えそうな写真でした。


トンネルを抜けたところにビクター青山スタジオがあります。このスタジオも色々と噂はありますが、中には入れないので扉のみ写真に撮ってきました。


秘封倶楽部 040


今回の倶楽部活動で分かったことは、先月の第一回活動がいかに飛ばしすぎていたかということです。霊的なもの以前に虫や野生動物、滑落といった物理的な身の危険を感じた八王子城跡に比べれば、照明に照らされ交通量も多いこのトンネルは心霊スポットとしてはまだまだかわいい部類でしょう。


そんなわけで今回も素敵な出会いは訪れませんでしたが十分に楽しめました。トンネルの後は近所のモスでだべるオフへと変化、おおあめ部員の終電が無くなるという怖い話が本当にありました。


しかし、趣味に生きる方々と話すと自分なぞまだまだだなと痛感しますね。そういう感じが大好きです。今後も秘封倶楽部続けていきたいですね。


閑話休題。


5分を超える動画の投稿テストを行いました。無事投稿できました。これで今後長い曲も投稿できるようになったわけですが、肝心の次回弾く曲がまだ未定です。





非打撃系の曲を弾くテストも兼ねています。あとこの動画はパンダPVです。















































































倶楽部活動で私の秘封病が…。







































 「遅かったじゃない、私が待つ側になるなんて。」


 いつもの喫茶店のいつもの席にメリーは腰を下ろす。
 「そう言えば待ち合わせにはいつも遅れて来ていたわね、蓮子は。」
 懐かしむような声でメリーがつぶやく。
 ぎらぎらと照り付ける太陽とは対照的に、照明を抑えた店内にはバッハの組曲が流れ、静かで緩やかな時間が満ちている。蝉の大合唱もどっしりとした建てつけの店内までは響いてこない。店内にまばらに座った客はそれぞれ読書やおしゃべりにいそしんでいる。
 「珈琲をアイスで。それと今日のケーキは何かしら?」
 水とメニューを運んできたウェイターに尋ねる。


 「珍しいわね。いつもは珈琲だけだったでしょ?」 


 メリーは珈琲と桃のタルトをオーダーしてからゆっくりと深呼吸した。店内に漂う珈琲の香りが外の喧騒で毛羽立った心を優しく整えてくれる。
 「疲れた時は甘いものが食べたくなるわよね。そう言えば蓮子はガトーショコラが好きだったわね。」


 「ええ。ただし甘さ控えめビターのやつね。」 


 メリーは水の入ったグラスを顔の前で揺らしてみた。氷が涼しげな音を立てる。グラスについた水滴がテーブルに落ちる。指から伝う水の冷たさが心地よい。
 外は連日の猛暑日でメディアはしきりに水分と塩分の補給を呼び掛けている。しかし、脳は糖分で動く。この狂気じみた暑さの中でまともに脳を働かせようというのなら、水分や塩分だけでは足りないのだ。
 「やっぱり体よりも頭を使う方が疲れるわ。」


 「その様子だとだいぶ煮詰まっているみたいね。慣れない事に手を出すからよ。」 


 「蓮子ってずいぶんと優秀な頭を持っていたのねえ。」


 「今さら気付いたの?まあしょうがないじゃない、元々専門が違うんだし、頭の使いどころも変わってくるでしょう?」 


 「あら、ありがとう。」
 珈琲とタルトを運んできたウェイターに一礼し珈琲を口にする。暑さと寝不足でドロドロになっていた脳が少しだけキレを取り戻す。寝不足の理由は学生であるところの彼女の本分によるものであった。つまり今、メリーは卒論の真っ最中なのだ。
 「ああ、甘い。沁みわたるわ。」
 桃のタルトの爽やかな甘さが体に沁みる。メリーは寝る間はおろか食べる間すら削って卒論を進めていた。まともな食べ物を口にしたのは何日ぶりだろうか。流石にこれ以上は効率的でないと判断して休息のためこの喫茶店に足を運んだのだ。


 「それにしても驚いたわ、メリーが物理に転科するって言い出した時は。」


 「自分で言うのも何だけど、私の論文も中々のものよ、蓮子?流石に貴女程ではないけれど。」
 彼女、マエリベリー・ハーンも大学では十分に優秀な部類に属する学生である。本来であればそんな彼女が卒論ごときでここまで追い込まれることも無かった。それが今こうして苦労しているのには理由があった。
 彼女はそれまで専攻していた相対性精神学をすっぱりと捨て、蓮子が専攻していた超統一物理学の道を歩み始めたのであった。
 今までに蓮子から研究内容についての話を聞きかじっていたのは大きな助けとなったが、それでも全くジャンルの違う分野に飛び込んだ彼女は大いに苦戦していた。


 「そんなに物理がやりたかったんだとしても、せめて自分の専攻をきっちりと終わらせてから改めて入学しなおせばよかったんじゃないの?」


 彼女が転科を決めた時、大学の教授をはじめ周りは一様に反対した。それは彼女が精神学科の中でも極めて優秀であったことに加えて、その時に進めていた相対性精神学の卒論が完成目前だったためだ。
 しかし彼女はそんな周囲の反対にはまるで耳を貸さずに物理学の世界へと飛び込んだのだった。
 「思えば精神学の教授にも迷惑をかけたわね。でもいつも貴女から話を聞いていたとはいえ、記憶なんてものはすぐに風化してしまうもの。出来るだけ新鮮な記憶を持っているうちにやらなくちゃいけなかったのよ。」


 「メリーがそんなに物理を好きだったなんて知らなかったわ。でもそんな話ならいつでも私が聞かせてあげたのに。やっぱり私は少し勿体無い気がするわ。」
 

 「そうしないと貴女が私の中からも、本当に消えてしまいそうで。」


 「私にだって、メリーはいつもふわふわしていて急に消えてしまいそうに見えるわよ。」
 

 「もうすぐよ。もうすぐ貴女が見ていたものを見られるわ。貴女が見たかったものを見られるわ。」
 

 「私の方こそ貴女の見ていた世界を見てみたかったのに。」


 事実、メリーの苦戦とは裏腹に彼女の物理学での論文はかなりの出来の良さであった。精神学のアインシュタインは、やはり物理学でもアインシュタインだったと噂される程に。
 

 「まあ今さら言ってもしょうがないわね。やりたいのなら気のすむまでやればいいわ。でもこれだけは約束してね。物理学の論文が完成したら、精神学の研究に戻るって。」


 「ねえ、蓮子。私ね、この論文を完成させたら、また貴女が戻ってきてくれるような気がするの。」


 「何言ってるの?戻るも何も、今、目の前にいるじゃない。」 


 「貴女のいない秘封倶楽部は淋しいわ。」


 「寝不足が過ぎるんじゃないの?それじゃ論文にも悪影響よ?」


「貴女には二度と会えないとしても、蓮子、私たち一緒に行きましょうね。」


 「ちょっと?聞いてるの?私ならここにいるでしょう?ねえ、メリー、メリーってば!」


 いつもの喫茶店のいつもの席。いつも見ていた店内の風景にはいつも見えていた大切なものが欠けている。
 「莫迦だなあ、私。ここに来ても蓮子は来ないのに。ここに来ても蓮子がいない事実を突きつけられるだけなのに。ここに来ても…。」


 「笑えないわよその冗談!ねえ!聞こえているのメリー!?」


 「でもねえ、それでもねえ、いつも待ち合わせに遅刻していた貴女だから、こうして待っていれば、いつか貴女が顔を出すんじゃないかって…。」
 グラスの氷もすっかり溶けてしまった。テーブルに落ちる雫はグラスから落ちたものか、それともメリーの頬を伝ったものか。あんなに明るかった外もすっかり黄昏色に染まっている。


 「メリー、メリー!マエリベリー・ハーン!ほら、貴女の名前もちゃんと言えるようになったのよ!ねえ。ねえ…。」


 店内には珈琲の香りとバッハが漂っている。珈琲を入れる音。スプーンとカップのふれ合う音。ウェイターの足音。客の話声。


「ねえ…。ねえ…。…そうだ。私、本当はもうここにいないわ…。」


そんな中メリーは壁際の二人掛けの席に一人座り続けている。まるで誰かと待ち合わせをしているように。








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*Comment

 

秘封倶楽部活動お疲れ様です!
千駄ヶ谷トンネルにそんなお話があったのですねw
不老不死の願いが叶い、全うする内には素敵な出会いもされるのでしょう!
今後の秘封活動のご武運を祈りますw

演奏動画疲れ様です!
パンダの溶け込み具合がw
ジャムさんの演奏がより長く楽しめるという短絡思考でも、この試みで自分は幸せになれますw
次回の演奏も楽しみにしています!

これは良い秘封病ですねw
不覚にも唸ってしまいました。
それにしても憎い演出ですね・・・。読み直し安定ですw
  • posted by Kyou 
  • URL 
  • 2012.08/19 21:01分 
  • [Edit]

 

トンネルの灯りって明るいような暗いような、そんな曖昧な色をしているようにいつも感じます。
各地のトンネルにこういった噂が絶えないのは、もしかしたらこの灯りが、そこの境界を緩めているからなのかもしれませんね。
と、それっぽい事を書いてみたりw

このSSはシックスセンスのラストを思い出しますねぇ。
いつの間にか自分が愛しい人とはずれたところにいた……その喪失感を想像すると恐ろしいです。
  • posted by はぐれ物書き 
  • URL 
  • 2012.08/19 23:01分 
  • [Edit]

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